玄関先で「草が伸びていますね」と言われたら
「近くで作業しているので、ついでに刈りますよ」「今日なら安くできます」。
突然の訪問でこう声をかけられると、伸びた草を気にしていた人ほど、その場で頼みたくなるかと思います。
草が気になっていたのは本当で、相手は目の前にいて、断る理由もすぐには浮かびません。
ただ、玄関先で決めると、金額が妥当か、作業の範囲がどこまでか、刈った草をどうするのかを比べる材料がないまま返事をすることになります。
この記事では、その場で返事をしないための手順と、受け取った書面で何を確かめるかを順に書きます。
業者が自宅に来て契約を勧める形は、特定商取引法(訪問販売や通信販売のルールを定めた法律)で「訪問販売」として扱われます。
以下に書く法律の内容は、消費者庁の特定商取引法ガイドに載っている範囲に限っています。
訪問した業者には、先に名乗る決まりがある
訪問販売では、事業者は勧誘を始める前に、次の3つを告げることになっています(特定商取引法第3条)。
- 事業者の氏名(会社名)
- 契約の勧誘をする目的であること
- 売ろうとしている商品やサービスの種類
「通りがかりに見えたので」とだけ言って、会社名を言わないまま草の話を始めた場合は、まずここを聞き返します。
名乗った名前は、その場でメモしておきます。
あとで書面の会社名と照らし合わせるためです。
もう一つ、契約する気がないと伝えた相手に、その訪問のまま勧誘を続けたり、日を改めてまた勧誘したりすることは禁止されています(第3条の2)。
「今日は決めません」「頼みません」と言葉ではっきり伝えることには、この規定が働くという意味があります。
「考えておきます」とだけ返すと、断ったのかどうかが相手に伝わりにくくなります。
その場で返事をしない理由は、書面を見ないと比べられないから
草刈りの金額は、面積・草丈・刈った草を持ち帰るかどうかで変わります。
口頭で「一式でこのくらい」と言われても、その金額に何が入っているかは分かりません。
とくに刈った草の処分は、作業が終わってから「処分費は別です」と言われやすい部分です。
刈った草は水を含んだ重量物で、300㎡分だと軽トラック1台分になります。
訪問販売では、申込みを受けたときと契約したときに、事業者は決められた内容を書いた書面を渡すことになっています(第4条・第5条)。
書面には、サービスの種類、価格、支払いの時期と方法、提供の時期、クーリング・オフに関する事項、事業者の情報などが入ります。
クーリング・オフの事項は、赤枠の中に赤字で書く決まりです。
つまり、手続きを踏んで営業している業者なら、書面は出てくるものです。
玄関では「書面をいただいてから決めます」と伝えれば足ります。
書面を出さずに「今日中なら」と急がせる相手なら、それ自体が判断の材料になります。
なお、事実と違うことを告げる、わざと事実を告げない、威圧して困らせる、といった勧誘も禁止されています(第6条)。
「このままだと市から罰金が来ますよ」のように不安をあおられたときは、その言葉もメモに残しておきます。
受け取った書面で確かめる3つのこと
会社名と住所が、玄関で名乗った名前と同じか
メモしておいた名前と、書面の事業者名を照らし合わせます。
住所が番地まで書いてあるかも見ます。
ここが食い違っていると、あとで連絡を取りたいときに相手をたどれなくなります。
作業の範囲と処分が書いてあるか
「草刈り一式」とだけあって、面積や刈る場所、刈った草の搬出・処分が含まれるかが書いていない場合は、追加の費用が後から出る余地が残っています。
どこからどこまで刈るのか、草を持ち帰るのかを、書面の文言で確かめます。
口頭で「込みです」と言われたなら、その一文を書き足してもらうように頼みます。
連絡がつく先が書いてあるか
作業日に来なかった、刈り残しがあった、というときに連絡できる先です。
電話番号だけでなく、郵便が届く住所があるかも見ておきます。
次の章で書く取り消しの通知を送る先になるからです。
頼んでしまったあとでも、8日以内なら取り消せる
すでに玄関先で頼んでしまった場合でも、打つ手はあります。
訪問販売の契約は、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内なら、書面またはメールなどの電磁的な記録で、申込みの撤回や契約の解除ができます(第9条)。
これがクーリング・オフ(決められた期間内なら理由を問わず契約をやめられる仕組み)です。
消費者庁のガイドには、このとき損害賠償や違約金を払う必要はなく、すでにサービスの提供を受けていても対価を払う必要はないと書かれています。
草をもう刈ってもらったあとでも、期間内なら同じ扱いです。
ここで効いてくるのが、書面を受け取った日です。
8日は受け取った日から数えるので、いつ受け取ったかがあいまいになると、期間の判断がぶれます。
受け取ったその日に、日付が分かる形で書面を写真に撮っておきます。
通知を送るときも、送った内容と日付が手元に残る方法を選びます。
個別の契約がクーリング・オフの対象になるかどうかは、契約の形や経緯で変わることがあります。
判断に迷ったら、住んでいる地域の消費生活センターに書面を持って相談できます。
川口で草刈りの依頼先を落ち着いて決めるために
訪問を断ったあとも、草が伸びていること自体は残ります。
そこで、比べるための見積もりを自分から取りに行きます。
川口で草刈りを頼む先を探すときも、確かめる点は玄関先と同じで、金額に処分まで含まれているか、作業の範囲がどこまでか、連絡先がはっきりしているかの3つです。
当社の見積もりは無料です。
現地を見てお出しするお見積もりも、お伺いする前に面積と草丈からお答えする概算も、費用はいただきません。
お断りいただいた場合も請求はしません。
訪問で示された金額と並べて見る材料にもなります。
今日やることは2つです。
玄関で名乗られた名前と言われたことをメモに残すこと。
書面を受け取っていたら、日付が分かるように写真に撮ること。
書面の写真が手元にあれば、8日の数え始めも、比べるときの金額と範囲も、あとから落ち着いて確かめられます。
この記事に関するよくあるご質問
- 突然来た草刈り業者に、その場で返事をしなくてもよいですか
- 返事をしなくて構いません。
訪問販売では、事業者は申込みや契約のときに、価格や作業の内容を書いた書面を渡すことになっています。
玄関では「書面をいただいてから決めます」と伝え、書面で作業の範囲と処分が含まれるかを確かめてから判断します。 - 玄関先で草刈りを頼んでしまいました。取り消せますか
- 訪問販売の契約なら、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内は、書面かメールなどの電磁的記録でクーリング・オフができます。
消費者庁のガイドでは、すでに作業が済んでいても対価を払う必要はないと書かれています。
受け取った日が分かるよう、書面をその日に写真に撮っておきます。 - 見積もりを取って断った場合、費用はかかりますか
- 当社の見積もりは無料です。
現地を見てお出しするお見積もりも、面積と草丈からお答えする概算も費用はいただかず、お断りいただいた場合も請求はしません。